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2014年4月4日金曜日

泉津地区の状況をレポートする

避難指示の出された泉津地区は無事だったが・・・

昨日、伊豆大島の北部地区に大雨警報と避難指示が出されて、ちょっとした騒ぎになった
マスコミ各社でも、伊豆大島のことが久々に報道されるなど、緊迫感が漂った。

北部の中でも泉津地区が特に被害が心配されていたため、今日はすっかり良いお天気になったので、様子を見に行ってきたでしー。

泉津の都道沿いでは、このように大規模な斜面崩壊が何箇所も起こっている

数十人の住人が、体育館などに避難して眠れぬ不安な夜を過ごしたそうだが、幸いにもほとんど被害らしい被害はなかった。

でも、他の地区と同じで、やはり避難所に行くのが嫌な人も相当多いみたいで、避難しなかった人や、近所の知り合いや親戚の家に避難していた人もかなり居たようである。

何人かのお話を聞くことができたんだけど、避難所になっている体育館がボロくて、それが相当不評らしいでしー。
「あんなボロ体育館に避難する方が危険だ。」という声まで聞こえてきたでしー!!!

あとは、体の不自由なお年寄りの避難が大変だとか・・・避難所のトイレが大変だ・・・という話も耳に挟んだでしー。
古い施設だと洋式トイレがほとんどないのが困りどころだけど、今回も、1つだけある洋式トイレにお年寄りの行列ができてしまったとか・・・。
足腰の悪いお年寄りは、和式トイレじゃ、使えないでしからねー。

行政の方も、少しずつ避難体制に慣れてきているところなので、これからは、何とかみんなが避難所で快適に過ごせるような改善案も考えていってもらえると、ありがたいでしー。
そうしないと、ますます「避難しない人」が増えていってしまうでしー。
(※この問題については、避難所のトイレをリフォームする予算が、ちゃんと今年度に計上されているらしい。)

みんな本当に避難所に行くのが嫌なんですよねぇー・・・これは絶対に改善しなければいけない重要ポイントだと思う。


泉津地区も昨年の台風で被災して以来、ずっと大変な思いをしている


泉津地区の崖崩れの現場(※後日撮影しなおしたもの)

ところで、昨年の台風26号の時に崩れて住宅地に被害を出した泉津地区の崖崩れ現場を見てきたよ。

ここを見に来たのは、3回目くらいだと思うけど、来るたびにどんどん崩壊が進んでいて、崩れ落ちてきそうな巨大な岩がむき出しになっている。
今でも雨が降るたびに、ここから土砂が崩れてくるそうだ。

崩れた土砂が周りにたまっていたので、以前はなかなかこの崩れた岩場まで行けなかったのだが、今回は3回目にして初めて写真撮影に成功した。

このすぐ下に、何軒もの住宅があって、住人の方たちは、雨が降るたびに「いつあの岩が落ちてくるか・・・。」と、不安におののいている。

確かに、崩壊現場を見ると、巨大な岩がいくつもむき出しになっているので、不安になるのは当然である。
ここの崖下の住民の方に、以前にお話しをうかがった時には、「雨が降ると、岩がこすれてギシギシいうすごい音が聞こえてくる」ともおっしゃっていた。

雨が降ると「もうこんな場所に住んでいられない」と落ち込み、穏やかな天気がしばらく続くと「やっぱりこの土地でがんばっていこう!!」という気持ちが出てくるので、被災以来ずっと悩まれている状況なのだ。
(※実際に、この災害で出て行ってしまった住民もいるそうだ。)

精神的にだいぶ参ってしまっている・・・と話していたので、何とかこのような住民を移住させるなり、対策をとってもらえないかと思うでし。

どうも、仮設住宅への入居を巡って以前に役場と何かトラブルがあったような感じがするのだが・・・行政への不信感から仮設住宅へは入居しないと言っていた。
実際問題としても、お体が不自由なので、仮設住宅から泉津の仕事場へ通うのは難しそうに思われる・・・。

この住民の方は、今回様子を見に行ったらとても喜んでくれていたので、「また来ます」と約束してきたでしー。
泉津地区は人口も少ないし、同じように被害が出ているのに忘れられがちなので、できるだけフォローしていきたい。

岩がむきだしになって、今にも崩れ落ちてきそう

避難を呼びかける放送がとても分かりにくかった

 
ところで、避難指示や避難勧告が出たことについて、前の記事では、「役場の体制も成長してきている」とは書いたが、まだまだ至らないところが多いのも事実で、今回の避難体制でも、批判が出ているようだ。

特に、避難指示・勧告を呼びかける町内放送が「分かりにくい」という声が多数あがっていて、実際に避難対象になった地区の人たちは「自分は避難すべきなのかどうか」が分からず、混乱が起こったという。

以前、元町地区に避難指示が出された時には、「○○に住んでいる方は避難して下さい」というように具体的な地名を挙げて指示が出されたが、今回の放送では、
「特別な警戒を要する地域、泉津地区23世帯・岡田地区3世帯に避難指示をします。その他の警戒を要する地域泉津地区38世帯・岡田地区146世帯に避難勧告をします。」
というアナウンスだった。
これでは、避難しろと言われている23世帯に、自分が入っているかどうかまったく分からない・・・ということである。

泉津地区には、民家のすぐ裏手の斜面が崩れている場所もある
(※写真が不鮮明で申し訳ないでしー。)

実は、ここで言われている避難指示や避難勧告の対象となっている世帯については、直接、町役場から電話で連絡があって知らされていたのだという。
問題は、避難の必要がないため役場から連絡がなかった、それ以外の泉津・岡田地区の住民で、放送を聴いて「自分は避難対象に入っているのか???いないのか??」と混乱することになってしまったのである。

そして、テレビを通して「避難対象者には役場から電話があった」という情報を得たのだという・・・。
役場から情報が来ないのでテレビを通じて情報を収集する・・・という、被災の時に頻繁に見られた光景が、相変わらず繰り返されてしまったのである。

夜に行われた「土砂災害についての住民説明会」でも、住民からこの問題について苦言が出され、町側が「もっと分かりやすいアナウンスをするよう配慮する」と謝罪する場面があった。

それでも・・・町役場としても、今はまだ経験を積んで体制を少しずつ整えている段階である。
まだまだこうした多くの不手際があるのは事実だが、住民からの声を受けて少しずつ改善していっているのもまた事実である。
今後も、住民からどんどん意見をぶつけつつ、役場の体制が成長していくのを見守っていこう。


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